セルフビルドは、完成までひとりにしない。【後編】
2026/10/29
セルフビルドは、完成までひとりにしない。【後編】
― 自分の手でつくる、その先に残るもの
前編では、Ks-laboがセルフビルドで大切にしている、施主さまとの関わり方についてご紹介しました。
自分でできるところは、自分の手で。難しいところは、誰かの力を借りながら。
では、自分の手で家をつくる経験は、その後の暮らしに何を残すのでしょうか。
自分で建てた家は、自分で守ろうと思える
セルフビルドで得られるものは、完成した家だけではありません。
例えば、完成後に雨漏りが起きたとします。
自分で家づくりに関わっていれば、ただ慌てて誰かに助けを求めるのではなく、
「もしかしたら、自分が作業したあの部分かもしれない」
「雨が止んだら、一度見てみよう」
と考えることができます。
もちろん、専門家に任せなければならないこともあります。それでも、まず自分で見て、考えて、できる範囲でやってみようと思える。
家の仕組みを知っていることが、その家と暮らしていく自信につながります。
自分の手でつくったからこそ、家に愛着が生まれ、自分で守っていこうという気持ちも育っていくのだと思います。

セルフビルドは「原点回帰」なのかもしれない
ここ最近、Ks-laboにはセルフビルドについての問い合わせが増えています。
費用を抑えるために、自分でできるところは自分でやりたい。もちろん、それもセルフビルドを選ぶ理由のひとつです。
けれど社長は、それだけではなく、人の時間の使い方そのものが変わってきたのではないかと話していました。
昔の人たちは、自分たちが暮らす家を自分たちの手でつくり、同じ集落の人たちにも手伝ってもらいながら建ててきた。
自分の家を自分でつくることも、誰かの手を借りながら皆でつくり上げることも、かつてはもっと自然な営みだったのかもしれません。
社長は、このセルフビルドの流れを「原点回帰なのかもしれない」と話していました。
何もかもを一人で抱えるのではなく、自分の手を動かしながら、できないところでは周りの力を借りる。
セルフビルドに関心を持つ人が増えている背景には、便利さや速さだけでは得られない家づくりの時間を、もう一度自分たちの手に取り戻したいという思いもあるのかもしれません。
家をつくる時間が、人生を少し変える
働き方や暮らし方が変わる中で、自分の時間を何に使うのか。その選択肢のひとつに、「自分の家をつくること」があってもいい。
決して楽なことばかりではありません。思うようにいかず、悩んだり、立ち止まったりすることもあります。
それでも最後に振り返った時、そこには完成した家だけではなく、
「自分にもできた!」
という経験が残ります。
家をつくることを通して、自分の力を知る。
その経験が、その後の暮らしや人生を少し変えていくこともあるのかもしれません。

家をつくる。自信もつくる。
完成した建物は目に見えます。
けれど、その過程で生まれた自信や喜び、家への愛着は、目には見えません。
Ks-laboがセルフビルドを通して大切にしているのは、部材や技術を提供することだけではありません。その先に生まれる、目には見えない価値です。
「自分でできた!」と喜ぶ施主さまは、本当にいい顔をするのだそうです。
そう話す社長もまた、施主さまに負けないくらい、いい顔をしていました。
その笑顔を見ていると、社長がセルフビルドの先に見ているのは、完成した家だけではないのだと感じました。
自分たちの家を、自分たちの手で、誰かと力を合わせながらつくる。
セルフビルドは、完成までひとりにしない。
そして最後には、施主さま自身が「この家は自分たちでつくった」と誇れるように。
それが、Ks-laboのセルフビルドです。
----------------------------------------------------------------------
株式会社河瀬建築研究室 ks-labo
住所 : 長野県松本市島内1666-328
電話番号 : 0263-88-5943
FAX番号 :
0263-88-5944
----------------------------------------------------------------------


